レンタルサーバーの歩みと今後について考えてみた(独断と偏見)
今回は、2012年も終わりを迎え今後のレンタルサーバーってどうなるんでしょうね・・・という話をしてみたいと思います。
この答って、クラウドに向かう が答ではあるんですけど、今までのレンタルサーバーの種類と流れを理解していると良く見えてくると思うんです。
今回は、そんな視点でレンタルサーバーの歩みと今後についてざっくりと、独断と偏見で考えてみます。
レンタルサーバーの歩みと今後について考えてみた
レンタルサーバーの大きな歩みをたどると、今後が見えてくるような気がしたので、まずは、大きな流れをみてみましょう。
そもそもは、サーバーのレンタル事業から始まったようなもの
その昔、サーバーは、非常に高価なもので自前で購入するには資金が足りない事がしばしばでした。
そんな中、最初に展開された事業は、サーバー自体をそのままレンタルする事業です。これは、PCでも行われていましたし、今でも行われていると思います。
インターネット環境が今のレンタルサーバー事業を発展させた
当然といえば当然なんですが、サーバーの需要は、インターネットの普及とともに急速に伸びていくことになります。
さらに、インターネットの普及にともなってプロバイダー事業(インターネット接続業者)が急成長していきます。
最初は、プロバイダー事業者+自前のサーバーでインターネット接続を実現している会社も多かったです。
ただ、各法人、個人の中には、自前のサーバー更新に非効率さを感じていきます。
これは、至極もっともな話で、こういったインターネット業界の法人、個人であれば、それなりの投資とみることもできますが、
インターネットを利用したいだけの方には、その投資は大きかったわけです。
そこで、プロバイダー事業+サーバーをレンタルする今のレンタルサーバーの事業が展開されていきます。
ここでいう プロバイダー事業 は、あくまでサーバーをインターネット上に公開するための事業であって、
レンタルサーバのユーザをインターネットに接続させるためのプロバイダー事業とは、一線を画す事業でもありました。(もちろん、両方行っているところもありました。)
インターネットが普及(プロバイダー事業が一般ユーザに普及)したことで遠隔操作(FTP,Telnet(SSH)などで更新作業が簡単にできるようになった)ができるようになったことが大きいと思います。
単純で高価な専用サーバーと安価な共有サーバーへと流れていく
プロバイダー事業+サーバーで、最初に思いつくのは、単純な専用サーバーの形態でしょう。
ただ、それでは、レンタルサーバー業者としては、専用サーバーの設備投資分をレンタル料金で回収しなければならないので、どうしても高価になりがちでした。
そこで出てきたのがサーバーの共有(シェア)という考え方です。いわゆる共有サーバーです。
この共有サーバーは、複数のユーザが1台の高価なサーバーを共有することでサーバーのリソースを最大限利用し、価格をぐっと抑えることができました。
これによって、法人だけでなく、個人ユーザをも含めて爆発的に普及することになります。
ただ、普及すれば、それなりに問題も増えていきます。
この共有サーバーは、ハードウェア+OS+サーバー系ソフト(ウェブサーバーなど) を複数のユーザで共有します。
そうすることで、ハードウェアからウェブサーバーまで、リソースを最大利用することができたのですが、その共有サーバーを独占してしまいかねないヘビーユーザーも生むことになります。
安価な仮想専用サーバー(VPS)と1台を独占するマネージドサーバーが現れる
共有サーバーのヘビーユーザーの問題は、安価な仮想専用サーバー(VPS)と1台を独占するマネージドサーバーで問題解消へと向かいかけます。
この仮想化技術によって1台のサーバーを共有するもののハードウェアのみを共有(シェア)することができるようになります。
これは、共有しているユーザ間の影響を限りなく小さくコントロールできることを意味していました。また自由にOSを選択できるということでもありました。
これによって価格は共有サーバー+アルファ程度まで抑えられた仮想ながら専用サーバーを手に入れることができるようになりました。
少なくともサーバーの管理が自分できる人には、VPSの自由度は非常に魅力的で何物にも邪魔されたい開放感があったに違いありません。
ただ、サーバーの管理が自前できないユーザは、共有サーバーに取り残されました。
そんなユーザの中で、よりパフォーマンスを欲しているユーザについては、1台のサーバーを占有したマネージドサーバーが提供されました。
これは、共有サーバーの良いところであるサーバーの管理運営を任せることができる点と、サーバーのリソースを独占できるという両者のメリットをもつレンタル形態です。
ただ、やっぱり、価格面からすれば、サーバーを独占してしまう以上は、共有サーバーにはかないません。
今、共有サーバーに残っている方々は、そういう方々なのです。
いざ、クラウドの時代へ
仮想化技術が安定期に入ったとき、クラウドの時代への突入していきます。
クラウドというが、定義が難しいのですが、ここではネットワーク仮想化を基本とした抽象化がクラウドだとしましょう。
つまり、スイッチやサーバーなどが遠隔操作で、こっちのサーバー、あっちのサーバー へとっかえひっかえできるようなものだと思ってください。
実に、そういうことが実現されていますし、これが安価に提供されつつあります。
今まで1台のサーバーをどうやって安価にたくさんの人に快適に利用してもらうかを考えてきましたが、
クラウドの時代になるとネットワークを含めたサーバー環境を如何にたくさんの人と共有できて快適に利用できるかという視点に代わってくるのだと思います。
最後に、やっぱりレンタルサーバーはなくならない
非常にざっくりとした流れでしたが、大きな流れは、クラウドへの収束と共有サーバーの置いてけぼりという現実だと思います。
ただ、勘違いしないでほしいのは、流行り廃りによる波はありますが、ここで紹介しているすべてのレンタルサーバーの形態は無くなることはないだろうということです。
共有サーバーが無くなることはないと思いますし、これからもニーズはあります。ただ、運用形態は、これからも進歩していくでしょうし、提供の仕方にも変化が出てくるでしょう。
ひょっとするとVPSによるマネージドサーバーみたいな形態も出てくるかもしれません。
また、VPSでは、
リソースをリアルタイムに自在に増減できるようになっていくでしょうし、インスタンス(サーバー環境一式)のコピーで同じサーバーをいくつもリアルタイム増減できるようになっていくでしょう。(すでに提供しているレンタルサーバーもあります。)
ますます進化を遂げて、価格も抑えられていくことでしょう。
専用サーバーにおいては、
VPSとの差別化がもっとも重要なポイントになってくるでしょう。VPSではなかなか組み込めない最新技術のハードウェアを取り込むことが一つのポイントかもしれません。
もちろん、ハードウェアの技術革新も見逃せません。
CPUの多コア化、高速化はどんどん進んでいくでしょう。
さらにディスクにおいては、SSDなどのメモリドライブが主流になっていくのでしょうし、高速化はどんどん進んでいくことでしょう。
それによって価格は据え置きながら、全体的にハイスペックなサーバーを手に入れることができるようになるだろうと思います。
今回は、個人的に思うがままの記事を書いてみました。
レンタルサーバー選びには、あまり参考にならないかもしれません。そのときはゴメンなさい。
ただ、全体的な流れがわかっていると、どんなサーバーが良いのか、自分にどんなサーバーがあっているのかわかってくると思うんです。
昨今では、VPSも専用サーバーもずいぶんの安くなってきました。いずれ、最安値のVPSは、共有レンタルサーバーとほぼ同等レベルまでになることと思います。
専用サーバーも5,000円/月前後ぐらいまでになってきそうです。(もうちょっとかかるかな!?)
いずれにせよ、かなりハイスペックなサーバーを手ごろな価格で提供されるようになるのは間違いないでしょう。
さあ、そんなハイスペックなサーバーで何をしましょう。
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