ABLENET VPS V1

ABLENET VPSは、
株式会社ケイアンドケイコーポレーション(1998年設立 大阪)が提供する 仮想化技術 KVM による格安VPSです。

プランは、512MBメモリの v0 (\480 ～ ) から 5 コア(最大8コア)の v4 までと豊富です。

プラン構成（各プランのスペック）は、さくらのVPS に良く似ていますが、ハードウェアの構成は、むしろKDDIのCloudCore VPSに似ているかもしれません。 正式に公開されていませんが、cpuinfoからするとCPUはAMDでしょう。実際に性能(UnixBench)もCloudCore VPSの性能に近いです。

ABLENET VPSの特徴は、以下のようなものがあげられるでしょう。

• プランの移行が行える
  

  さくらのVPSなど格安のVPS では、同じレンタルサーバーであってもプランの移行はできないことがほとんどです。 移行したい場合は、移行したいプランを新規に契約し、現契約プランを解約するということになります。もちろん、データの移行も自分でしないといけません。
  
  ABLENET VPSでは、プランの移行をおこなうことができます。アップグレードもダウングレード（v0プランへのダウングレードだけ不可）も可能です。 3ヶ月以上利用していた場合は、移行先の初期設定費用も免除されます。（移行手数料(1,050円 )は必要です。）
  ただし、ダウングレードによる差額がマイナスとなった場合でも返金はありません。要注意です。
  
  

• プランはそのままでリソースを増やすことができる
  

  プラン移行なしにリソース（CPUコア数、メモリ、ディスク容量）を増やすことができます。 もちろん、有料オプションではありますが、一般的なKVMのVPSで、リソースの増減をオプションで提供しているところは、あまり聞きません。
  ちなみにオプション価格は、以下のとおりです。

  • CPU 1コア : 525 円/月
  • MEMORY 512MB : 525 円/月
  • DISK 10GB : 525 円/月

  オプションを増やす場合は、利用開始月から契約終了月までの金額を支払う必要があります。
  オプションを減らす場合は、既に支払った金額の返金はありません。
  

  
  
• Windows Server 2008 を使用できる
  

  これも有料オプションではありますが、Windowsを利用できます。これで自前のWindows デスクトップなどの構築もできてしまいます。Windows Severのお試し期間も１０日間利用できます。
  ちなみにオプション価格は、以下のとおりです。

  • 初回ライセンス 1ユーザー : 1,050円/月
  • 追加ライセンス 1ユーザー : 525円/月
  
  
• お試し期間１０日間、無料で使用できる
  

  お試し期間は、最近のレンタルサーバーでは、ほとんど当たり前になってきていますが、今でも無いところもあります。
  まずは、どんな感じか確認したいですよね。お試し期間１０日間でしっかり確認しましょう。
  (先のWindows Server のお試し期間とは異なります。VPSのお試し期間です。)
  

  
  

ABLENET VPSのこのプランは、
CPUコア数 2 、メモリ 1.5 GB 、ディスク容量 100GB とリソース的には、結構、充実しています。
また、オプションで、

• CPU : 最大 4 コア (+2コア : 1,050円/月)
• MEMORY : 最大 3 GB (+1.5GB : 1,575円/月)

まで、拡張することができます。
( ディスクオプションは、10 GB単位で 525円/月 かかることから、別のプラン借りた方が安いです。 )

このプランでは、サイトにもよりますが、普通の一般的なサイトであればうまくセッティングすることで運用できるでしょう。
ただ、アクセスが多かったり、ディスクを頻繁にアクセスするようなサイトでは、かなり厳しいかもしれません。

v2 プランへ移行してしまうと、少なくとも月額500 円程度のアップは免れません。
つまり、v0 および v1 プランの方は、オプションを契約するよりプランをアップグレードした方が割安なんです。

このプランのライバルは、
さくらのVPSの 1Gプラン というところでしょうか。
スペック、価格帯は、ほぼ同じです。

メモリは、対抗のさくらのVPS、お名前.com の 1Gプランからすれば、1.5 GB と 500MB ほど多いのものの、 CPUパワーは、(おそらく)AMDであることから？、IntelのさくらのVPS、お名前.com のパフォーマンスには及びません。（UnixBechの実測値からは、約70％程度のパフォーマンスとなります。）

その点を加味してスペックの数値をご覧になれば、全体的なコストパフォーマンスは良いとは言えない部分もありますね。

おすすめな方

• メモリが欲しい方
  

  少しでも安くメモリの多いサーバーをお探しの方には、魅力のあるサーバーだと思います。
  

  
  
• 自分で問題の解決がある程度できる方
  

  どうしても さくらのVPSやお名前.com VPS(KVM) からすれば、知名度が劣る分、 何か問題があっても検索しても答えを得ることが少ないでしょう。そんなとき、自分で解消できる方（もちろんサポートへの問い合わせなども含めて）でないと、ちょっと、厳しいかもしれませんね。
  

  
  
• リソースが少なくてもうまくセッティングできる方
  

  やっぱり、メモリ量の少なさ、CPUのパフォーマンスについて、物足りなさがありますが、うまくセッティングすれば、これでも十分やっていけるでしょう。 それには、手間隙かかるでしょうし、ある程度の技術も必要となってくるでしょう。
  

  
  
• サイトのアクセス増が見込める方
  

  ある程度、アクセスの推移がある方は、随時、プランの移行やオプションで対応できると思います。
  

  
  

おすすめでない方

• サーバのセッティングができない方
  

  もちろんVPSですので、サーバの設定、運用を自分でやらなければなりません。レンタルサーバ側では、基本的にハードのメンテナンス、輻輳チェック、コントロールパネルのサポートを行うのみです。 自由にできる反面、サーバの設定、運用の手間がかかります。時間的に、あるいは、技術的にメンテナンスを自分で行えない方には、そもそもVPSをおすすめしません。マネージドサーバがおすすめです。
  

  
  
• VPS初心者の方
  

  ほとんどはじめてVPSを扱われる方には、オプション設定、プラン移行など契約内容が、ちょっと複雑でもあり、わかりづらいです。
  

  
  
• サイトのアクセス増減が見込める方
  

  ある程度、アクセス増が見込める方には、プランの移行やオプションで対応できると思いますが、増減する場合は、オプション減やプラン移行（ダウングレード）では、かえって割高になってしまいます。