年間10円からでもAmazon S3 はいらないと思う理由
最新、やたらとウェブ広告を目にする Amazon S3 ですが、
年間10円からでもAmazon S3 はいらないと思うんですが、いかがでしょうか。
このAmazon S3 がいらない理由を簡単に考えてみました。
( Amazon ファンの方、すみません。ネガティブキャンペーンではありませんが、個人的にもっと良くなってほしいんですよね。その願いを込めて記事にしていますので、ご了解ください。)
年間10円からでもAmazon S3 はいらないと思う理由
Amazon S3 の機能・スペック
年間10円からという破格のAmazon S3 は、ウェブサーバーであり、ファイルサーバーでもあります。
以下に簡単な機能概要と価格について記載しておきます。
Amazon S3 機能概要
項目 |
概要 |
料金 |
1GBあたりのストレージ料金 |
月額 8円/GB(125MBまでのデータなら月額約1円) |
データ転送料金 |
ダウンロード:月額10円/GB~(1GBまでなら0円)
アップロード:無料
(※1ページの画像を含めたサイズが1MBなら、月間1,000PVごとに10円の転送量となります。)
|
リクエスト数 |
ダウンロード要求:0.82円/10,000リクエストあたり
アップロード要求:0.82円/1,000リクエストあたり
|
お支払方法 |
クレジットカード |
基本機能 |
1ファイルの最大許容サイズ |
1B~5TB |
最大保存可能容量 |
無制限 |
堅牢性 |
最大99.999999999% |
複数ウェブサイト公開(バケット作成) |
100個(ドメイン) |
プロトコル |
HTTP / HTTPS / BitTorrentTM |
システム構成 |
データセンター |
東京リージョンを含む世界7ヶ所から選択可能 |
複数データセンターでの冗長化 |
○
3か所以上のデータセンターで管理、
低冗長化ストレージ(RRS)場合は2か所
|
ファイル設定機能 |
データ自動修復機能 |
○
(データロスト時に自動発見および修復を実施)
|
バージョン管理機能 |
○ |
ファイル単位のアクセス設定 |
○
(パーミッション設定)
|
アクセス元のコントロール |
○
(100個までAccess Control Listを作成可能)
|
ユーザー単位のアクセス設定 |
○
(Identity and Access Management)
|
ストレージ単位のポリシー設定 |
○
(Amazon S3バケットポリシー)
|
ファイル単位の共有期間の設定 |
○
(クエリ文字列認証)
|
ファイル転送 |
ファイル転送機能 |
CloudBerry 他、S3対応ファイル転送ソフトが無料で利用可能 |
SSL機能 |
共有SSL |
○ |
その他機能 |
アクセスログ |
○
コンソールから設定可能(保存は容量に応じて課金)
|
サーバーサイドの暗号化 |
○ |
これは、Amazon S3のページからの抜粋です。
日本の格安レンタルサーバーとは、ちょっと色合いが違うので、単純に比較しづらいですが、特徴として以下のようなものでしょう。
- php や perlなどのスクリプトやmysqlなどのデータベースは動作しない
- 共有SSL、独自SSLは使えそう
- 冗長性は、サーバー間で行うのでサーバー内のRAIDのみの国内レンタルサーバーより安全性は高そう
- 価格は、従量課金制で転送量、リクエスト数、利用した容量などで決まる
いらない理由1:php や perl、mysqlが動作しないサーバー だから
Amazon S3 は、php や perlのスクリプトは動作しません。もちろん、mysqlのデータベースもしかりです。
Amazon S3 のサイトには、下の方に以下のような注意書きがあります。
※Amazon S3は静的コンテンツのウェブサイト運用にご利用いただけます。PHP,CGIを必要とするコンテンツにつきましては、仮想サーバーとして活用できるAmazon EC2をご利用ください。
んーーーっ、と唸らせる記述です。
今では、ドメインさえ管理すれば、無料でphp,mysqlが使える環境が手に入る時代ですし、静的コンテンツでよければ、いっぱい無料で使えるところがありますから、このプラン設定というのはどうかと思わなくもないです。
X Domain(エックスドメイン) では、ドメイン管理すれば無料でサーバーを借りれます。興味のある方、詳しい情報は、http://www.xdomain.ne.jp/ へどうぞ。
スタードメイン では、ドメイン管理すれば無料でサーバーを借りれます。興味のある方、詳しい情報は、http://www.star-domain.jp/ へどうぞ。
: 2013.9.30 新規受け付けを終了しました。また、php,mysqlは使えないが、スターサーバーの方は、継続して利用可能。
ValueDomain では、ドメイン管理すれば無料でサーバーを借りれます。興味のある方、詳しい情報は、https://www.value-domain.com/ へどうぞ。
: サーバーに空きがない場合は借りれないので注意が必要です。
いらない理由2:従量課金制度のサーバー だから
Amazon S3 は、従量課金制度で日本では昔流行った課金制度で、今では、ほとんど皆無な制度です。特に格安レンタルサーバーの場合は、定額制度がほとんどです。
確かに従量課金制は、使った人が使った分を支払うことで、ユーザに公平な制度なんですが、いったいいくらになるのかわかならいので使う側は不安になってしまいます。
その点からすると定額制は、決まった料金で、それ以上の出費がないので安心な反面、使ったもの勝ちで、ユーザに不平等な制度でもあります。
これは、いろいろ議論があるところなんですが、スマホの契約内容などからもわかるように日本においては、従量課金制より定額制が受けは良いようです。
先にも述べたように、昔のレンタルサーバーは、従量課金制が結構ありましたが、淘汰された経緯からすれば、ユーザは、従量課金制より定額制を望んでいるといえなくもないと思いますが、いかがでしょう。
確かに、冗長性、SSLなど良い面もあります。
ただ、格安のレンタルサーバーというくくりからすれば、望まれている機能でもないような気がします。
SSLが必要なサイトは、ユーザ登録や決済が必要なサイトだと思うんですよね、そう考えると、phpもmysqlも動かないサイトで、本当に必要かなぁとも思うんです。
結局は、Amazon EC2 への導入プランの位置づけのようなサーバーという感じもしますし、キャンペーン専用サーバーとしてなら、面白いかもしれませんが、
それでも、無料のレンタルサーバーがある現在、このAmazon S3 の必要性が、思いつかないです。
Amazon EC2 にしても、昨今のVPSの盛り上がりで、すっかりかすんでしまっています。(
お名前.com レンタルサーバー VPS (KVM) にて久しぶりの全プラン初期設定無料キャンペーンです。また、VPS各社でも同時キャンペーン中です。 )
VPSがここまでなかったときは、海外のサーバーではあったものの、かなり割安で自由に使えるサーバーとして重宝されたのですが、
ここまで格安のVPSが出てしまうと、Amazon EC2 の最大のメリットは(リアルタイムのリソース増減などもありますが)冗長性となってしまいます。その冗長性でサーバーが1週間以上もダウンしたのは有名な話です。
ここまで書いておいてなんですが、
Amazon が好きとか嫌いじゃなくって、Amazon S3 も Amazon EC2 も良いサービスではありますが、
国産のレンタルサーバーでより安価で便利なものが、今となってはたくさんあるのですから、そちらで十分じゃないですかね、という事です。
さらに、Amazonさんには、もっと魅力あるサービスをお願いしたいと思います。是非、さくらインターネット、お名前.com VPS を超えるような安価でパフォーマンスの高いクラウドの提供をしてほしいです。
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