さくらのVPSでは、どのOSを選択した方が良いのか?
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先日、さくらのVPSでは、新たに以下のカスタムOSの対応を行いました。
( 参照:さくらのVPSにてCentOS 6,Fedora 16が提供開始されました。 )
CentOS 6 32bit/ 64bit
Fedora 16 32bit/ 64bit
さらに以下のOSも更新、追加されました。
FreeBSD 9.0 32bit/ 64bit
Ubuntu 12.04 64bit
これによって、さくらのVPSで対応しているOSは、以下のとおりとなりました。(出典:さくらのVPSホームページ)
OS分類
OS種類 / バージョン
機能制限の有無
「VPSホーム」 ページの閲覧
ディスク パーティション の指定
リモートコンソール の利用
コントロールパネル からの rootパスワード 再設定
標準OS
CentOS 5
(64bit版)
○
-
シリアル/VNC
○
カスタムOS
CentOS 5
(64bit版)
○
○
シリアル/VNC
-
(32bit版)
CentOS 6
(64bit版)
○
○
シリアル/VNC
-
(32bit版)
Scientific Linux 6
(64bit版)
○
○
シリアル/VNC
-
(32bit版)
Ubuntu 10.04
(64bit版)
○
○
シリアル/VNC
-
(32bit版)
Ubuntu 12.04
(64bit版)
○
○
シリアル/VNC
-
FreeBSD 9.2
(64bit版)
○
○
VNCのみ
-
(32bit版)※1
Debian 6
(64bit版)
○
○
シリアル/VNC
-
(32bit版)
Debian 7
(64bit版)
○
○
シリアル/VNC
-
Fedora 19
(64bit版)
○
○
シリアル/VNC
-
(32bit版)
※1 当OSにおいてメモリは最大3.2GB程度の認識となりますのでご注意ください。3.2GB以上のメモリを認識させる場合はお客様にてPAE対応カーネルを導入ください。
では、さくらのVPS を利用する場合、これらのOSでどのOSを選択した方が良いのでしょうか?
ちょっとだけ考えてみました。
目次
履歴
2013.10.10 全面見直し
2012.10.16 全面見直し
2012.01.30 初版
さくらのVPSはどのOSを選択した方が良いか?
さくらのVPSで正式提供されているOSは、大きく以下のものになります。
Red Hat Linux 系
Fedora 16 32bit/ 64bit
CentOS 5 (RHEL5 クローン) 32bit/ 64bit
CentOS 6 (RHEL6 クローン) 32bit/ 64bit
Scientific Linux 6 (RHEL6 クローン) 32bit/ 64bit
Debian GNU/Linux 系
Debian 6 32bit/ 64bit
Debian 7 32bit/ 64bit
Ubuntu 10.04 32bit/ 64bit
Ubuntu 12.04 64bit
BSD 系
と、大きくは、Linux系とBSD系となるのかもしれませんね。
この中で、どのOSが良いかというと、CentOS 6 です。 デフォルトのOSです。
使用メモリを少しでも減らしたい方には、CentOS 6 32bit版 を
そうでもない方には、CentOS 6 64bit版 をおすすめします。
メモリに余裕が無い方は、CentOS 5 も暫定ながら おすすめでしょう。
但し、古くなってきていますから、メンテナンス期間には、十分、注意が必要です。(以降のメンテナンス期限の解説を参照)
( CentOS 6.0 リリースノート 抜粋)
CentOS 6 のインストーラーは、動作するために少なくとも 392MB のメモリーを必要とします。システムが 652MB 以下のメモリーしか持たない場合自動的にテキストモードが使用されるでしょう。
さくらのVPSで、GUIを利用してインストールすることはないと思いますが、一応、目安としてインストーラでこれだけのメモリ使うみたいです。
実際の運用時のメモリ量としては、それほどCentOS 5からアップしているとは思えませんが、さくらのVPSの512MBプランだと、ちょっと心もとない・・・かもしれませんね。
現在のさくらのVPSは、1Gメモリが最低容量ですから、特に問題なくインストールできます。他社のVPSで 512MB程度のメモリの場合には、注意する必要があると思います。
CentOS をすすめる理由
CentOS をすすめる理由を以下に列挙してみます。
企業向け製品版であるRed Hat Enterprise Linux(RHEL) のクローンであること
なんといっても企業向け製品版のクローンという点は大きいです。
アップデートも間違いが少ないですし、何か問題があった時の対応も早いです。
基本的にRHELの最新版がリリースされれば、その都度、CentOSもリリースされますから、アップデートさえ行っておけば、安定版を常に利用することができるわけです。
クローンとは、
ここでは、Red Hat Enterprise Linuxのソースコードから、Red Hatの商標、商用パッケージなどを含まない形でリビルドされたものを意味します。
つまり、ベースは Red Hat Enterprise Linuxのソースコードなので、Red Hat Enterprise Linuxとの互換性が保たれています。
メンテナンスが容易であること
Linux系の、それもRed Hat系 RPM管理におけるメンテナンスの容易さは、よく知られているところだと思います。
先にも記述したようにRHELのクローンであることから、リリースされるものは、既にある程度安定したものであることは想像に容易いところではないでしょうか。
それを随時、アップデートしていればそれなりに安定したサーバーになりえる点でもおすすめです。
さらには、メンテナンス更新期限はRHELと同じく約7年 程度と非常に長くなっている点も見逃せません。
メインのアップデート期間は、メジャーバージョンアップから1年程度ですが、メンテナンスは、更に長いスパンで実施されます。
加えてメジャーバージョンアップも定期的(約2年毎)に実施されますから、その点でも安心です。
以下は、CentOSのメンテナンス期間の一覧です。
メジャーバージョン 初版リリース日 完全更新期限 メンテナンス更新期限
4 2005年3月9日 2008年2月29日 2012年2月29日
5 2007年4月12日 2011年3月31日 2014年3月31日
6 2011年7月9日 2014年11月30日 2017年11月30日
※完全更新期限 : 新たな機能の追加+セキュリティパッチ配布
※メンテナンス更新期限 : セキュリティパッチ配布のみ
CentOS 5 の場合は、そろそろメンテナンス更新期限が近づきつつ点には注意が必要です。
これは、CentOS 5のメンテナンス更新期限が2014年3月31日 であることを考えると、やはり、もうCentOS 6 の選択をすべきだと思います。
少なくとも2,3年程度の期間があれば、他社サーバーを含めて サーバーの乗り換えを考慮にいれれば、CentOS 5 の選択肢もあると思いますが、
残り期間が少ない今からの選択は ない と思います。よほど、メモリ不足が深刻な方は、あえて CentOS 5 というのも有りだとは思いますが、普通は、CentOS 6 を選択すべきでしょう。
また、CentOS 5 から CentOS 6 へのアップグレードが保障されていないことから、CentOS 5 から CentOS 6 へ乗り換える場合、フルインストールが必要である点からも、
CentOS 5 は難しい選択だと思います。
問題が一番少ないであろうこと
さくらのVPSのデフォルトOSとして利用されているものなので、さくらのVPSで一番利用者が多いことは想像できます。
つまりは、問題があったとしても解決済であったり、解決の手段が既に提供されている場合が多いということです。
一昔前には、LinuxとBSDでどちらが高速か?なんて議論もよくありました。その際、ほとんどがBSD優位の記事が多かったと記憶しています。
しかし、昨今では、いろんなベンチマークを見てもいずれも甲乙つけがたい状況のようです。むしろマルチスレッドでの動作に関しては、Linuxが速いというデータが多いように感じます。
また、安定性については、今でもBSDが優位であるような記事も多いです。
それは、一つにはBSDを扱う(メンテナンスする)技術者が、Linuxを扱う(メンテナンスする)技術者より、技術的優れている(経験が多い方多い)点もあるように思います。
Linuxの安定性、特にRHEL系は企業向けの製品版と同じですから、安定性はそれなりに担保されています。担保されているはずです。
それでも、FreeBSDの安定性(連続運転時間など)が良いとされるのは、BSDの歴史が長いという点で昔の技術がそのまま利用できている点も見逃せないでしょうね。
ここで、いろいろと書きましたが、ここでの内容は、
あくまで初中級者向け です。
OSの軽さからいけば、Debian系が軽いですから、中上級者には、そちらが おすすめな場合 もあろうかと思います。
また、上級者の方には、メンテナンスの容易さなんて、たいした問題でもないでしょうし、何か問題があってもご自身で解決なさることでしょうから、
結局は、正式なライセンスが必要なWindowsやRed Hat Enterprise Linuxがどうしても使いたいという方以外は、
基本的に大差ないので、
好きなものを選べば良い ということになると思います。
もちろん初中級者でも好き好きがありますから、そこは、あくまでご参考程度に。
さくらインターネットのVPSを試してみたい方は、http://vps.sakura.ad.jp/ からどうぞ。
お試し期間は、2週間あります。
※お試し期間中は、OP25B設定、データ転送帯域に制約がありますから注意してください。
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