XServer（エックスサーバー）って良いの？評判は？さくらのレンタルサーバと比較してみた。

XServer（エックスサーバー）は、他社の格安なレンタルサーバーと比較した場合、スペック・機能だけを比較すれば、間違いなく割高です。
以下は、XServer（エックスサーバー）とさくらのレンタルサーバを簡単に比較したものです。

ディスク容量からすれば、

さくらのレンタルサーバー プレミアム vs. エックスサーバー X10
さくらのレンタルサーバー ビジネス vs. エックスサーバー X20

という関係にあります。

簡単に比較すれば、
エックスサーバー が優位な点は、マルチドメイン数でしょう。
エックスサーバー が無制限に対して、さくらのレンタルサーバー が20,30とかなり少な目ですね。

最近では、MySQLのデータベース数アップ、ディスク容量アップなどスペック強化を図ってきたさくらのレンタルサーバー ですが、 この点だけは、頑なにスペックアップしません。

これも、一つの文化、特徴でしょうね。

また、転送量などからすれば、さくらのレンタルサーバー が圧倒していて、サーバー全体の価値観からすれば逆転してしまいます。
ここで提示しているスペックだけで評価をすれば、さくらのレンタルサーバー の圧勝に近いでしょう。

転送量を基準に見てみると、エックスサーバー X10の価格は、さくらのレンタルサーバー スタンダードプランの倍以上ですから、 やっぱり、高いと言わざるを得ません。

XServer（エックスサーバー）は、他社の格安なレンタルサーバーと比較した場合、高速が売り（あくまで自称です）のレンタルサーバーです。
その速さは、何をもって速いとうたっているのか、以下に具体的に解説してみます。

ハードウェアが最新？らしい

エックスサーバー では、サーバーのハードスペックについて、ある程度、明らかにしています。

エックスサーバー の最新サーバーは、
「最新の6コアCPU、大容量16GBメモリを搭載したHP/DELL 製のサーバー」ということなので、 さくらの専用サーバ（フレックスシリーズかな）か、それ相当のサーバーをさくらインターネットで調達してもらったのか、というところでしょう。 （エックスサーバー が さくらインターネットを間借りしているのは有名な話？ですので、おそらく、当たらずとも遠からずだと思います。）
なので、CPUは、Xeon E5645 6コア 相当なのではないかと思います。

さくらのレンタルサーバー が使っている 最新の CPUは Westmere E56xx/L56xx/X56xx (Nehalem-C) と表示され、 正確な型版がわからないですが、概ね、エックスサーバー の E5645 と同等レベルだと思います。

メモリは、さくらのレンタルサーバー では、最新のサーバーで 5GBと表示され、 これについては、エックスサーバー が 16GB と大きく上回っていると思われます。

このことからすると、最新といえば最新ですし、それなりに高速なサーバーだろうことは、頷けるところだと思います。

大容量バックボーン？らしい

これは、先にも書いたように さくらインターネットのデータセンターを利用しているので、 さくらインターネットのバックボーンと同じで、大容量であることは間違いないでしょう。

PHPが高速？らしい

基本的に、エックスサーバー が、高速化に取り組んでいるのは、主にPHPです。
PHPは、国内で人気のWordpressなどに用いられているスクリプト言語です。 これが、メモリは食うし、重たいので、レンタルサーバーとしては、厄介者でもあります。 しかし、PHP言語は、非常に取り組みやすいですし、使い勝手が良いので、かなりの利用者がいますし、シェアもあります。

そのPHPに対して、高速化を図るために、FastCGIおよびAPC/OPcache(PHP5.5以降のみ)によるPHPキャッシュ機能を提供しています。

通常、PHPは、
テキストイメージのスクリプトファイルを読み込み、実行可能なバイナリへ変換した後、実行します。
PHPキャッシュ機能は、先の実行可能なバイナリをキャッシュとしてメモリ、あるいは、ディスクに保持し、 同じ要求がきた場合に、テキストイメージのスクリプトファイルを読み込むのではなく、実行可能なバイナリをキャッシュ情報を引き出し、そのまま実行させるものです。

これにより、テキストイメージのスクリプトファイルを読み込む処理、テキストからバイナリへの変換処理を無くし、レスポンスを速くすることができるわけです。

PHPキャッシュには、本来、使用するメモリあるいはディスクの容量を指定できますが、エックスサーバー では、有効、無効の設定のみで、キャッシュサイズは指定できません。

おそらく、メモリキャッシュなら、先のサーバーのメモリ量からすれば、１サーバー100人ぐらいの収容として、128MBぐらいのキャッシュが限界かと思います。 もし、128MBぐらいのキャッシュがあると、Wordpressなどを実行しているだけなら、かなり、キャッシュにヒットしますから、高速化が見込めると思います。
ディスクがSSDなら、ディスクキャッシュもあり得ますし、正確な情報がないので、想像の域を出ません。

まあ、いずれにせよ、このあたりは、さくらのレンタルサーバー では対応されていませんから、 エックスサーバー の売りのポイントであることは間違いないでしょう。

結局、エックスサーバー は、お買い得なレンタルサーバーなんでしょうか？
ちょっとだけ考えてみました。

PHPを使う方には向いているレンタルサーバーです。

先にも書いた通り、確かにPHPの高速化を図っていますし、それなりに高速なのは、期待できることろです。
ただ、Wordpress限定なら、同じエックスサーバーからリリースされた wpX (WordPress専用高速サーバー) がありますから、そちらの方が、間違いなく高速です。
Wordpress以外のCMSなどを利用したい方には、おすすめなレンタルサーバーでしょう。

価格重視なら不向きなレンタルサーバーです。

機能と価格のバランスからすれば、決してコストパフォーマンスが高いとは言えないところがあります。
単純にコストパフォーマンスだけを追求した場合なら、 さくらのレンタルサーバー でも良いと思いますし、 もっと割安な、ロリポップ！ などもあります。

価格重視なら、おすすめできないレンタルサーバーでしょう。