伝送速度(ダウンロード速度)の計測方法
伝送速度(ダウンロード速度)の計測方法は、いたって簡単です。
双方のサーバーから、wgetコマンドで、ZIPファイルをダウンロードするというものです。
wgetコマンドを使うと、ダウンロードの最後に伝送速度を出力してくれます。
それによって計測してみようというものです。
wgetコマンドを使うために、PHP SHellを使いました。
※詳しくは、「SSH(シェル)が使えないレンタルサーバーには、PHP SHELLがおすすめ」を参照してください。
wgetコマンドの使い方は、例えば、WordpressのZIPファイルをダウンロードしたときイメージです。
$ wget http://ja.wordpress.org/wordpress-3.1-ja.zip
--2011-03-08 11:40:23-- http://ja.wordpress.org/wordpress-3.1-ja.zip
Resolving ja.wordpress.org... 72.233.56.139, 72.233.56.138
Connecting to ja.wordpress.org|72.233.56.139|:80... connected.
HTTP request sent, awaiting response... 200 OK
Length: 3143180 (3.0M) [application/octet-stream]
Saving to: 'wordpress-3.1-ja.zip'
0K .......... .......... .......... .......... .......... 1% 85.1K 35s
50K .......... .......... .......... .......... .......... 3% 326K 22s
100K .......... .......... .......... .......... .......... 4% 360K 17s
:
:
2950K .......... .......... .......... .......... .......... 97% 1.36M 0s
3000K .......... .......... .......... .......... .......... 99% 474K 0s
3050K .......... ......... 100% 69.5M=2.0s
2011-03-08 11:40:26 (1.49 MB/s) - 'wordpress-3.1-ja.zip' saved [3143180/3143180]
$
|
ここで、最後に
2011-03-08 11:40:26 (1.49 MB/s) - 'wordpress-3.1-ja.zip' saved [3143180/3143180]
と表示されています。
ここの 1.49 MB/s が伝送速度になります。
この値が大きければ早いというわけです。
これを使って、3回づつお互いのサーバーから同じファイルをやってみました。
ファイルは、wordpress-3.1-ja.zipをお互いのサーバーからWGETを使ってダウンロードしてみました。
伝送速度(ダウンロード速度)の計測結果
エックスサーバー(xserver) → ファイアバード(firebird)の計測結果
以下のようにファイアバード(firebird)のサーバー上でwgetを実施します。
これが、エックスサーバー(xserver)からファイアバード(firebird)へダウンロードした結果になりますから、エックスサーバー(xserver)のダウンロードの伝送速度ということになります。
$ wget http://xxxxxx.xsrv.jp/wordpress-3.1-ja.zip
2011-03-17 15:16:34 (60.3 MB/s) - 'wordpress-3.1-ja.zip.1' saved [3482266/3482266]
2011-03-17 15:16:53 (59.4 MB/s) - 'wordpress-3.1-ja.zip.2' saved [3482266/3482266]
2011-03-17 15:17:00 (49.4 MB/s) - 'wordpress-3.1-ja.zip.3' saved [3482266/3482266]
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つまりは、
1回目 : 60.3 MB/s
2回目 : 59.4 MB/s
3回目 : 49.4 MB/s
で、平均56.4MB/s というところですね。
ファイアバード(firebird) → エックスサーバー(xserver)の計測結果
以下のようにエックスサーバー(xserver)のサーバー上でwgetを実施します。
これが、ファイアバード(firebird)からエックスサーバー(xserver)のへダウンロードした結果になりますから、ファイアバード(firebird)のダウンロードの伝送速度ということになります。
$ wget http://xxxxxx.firebird.jp/wordpress-3.1-ja.zip
2011-03-17 15:17:41 (88.0 MB/s) - 'wordpress-3.1-ja.zip.1' saved [3482266/3482266]
2011-03-17 15:18:33 (90.5 MB/s) - 'wordpress-3.1-ja.zip.2' saved [3482266/3482266]
2011-03-17 15:18:40 (85.1 MB/s) - 'wordpress-3.1-ja.zip.3' saved [3482266/3482266]
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つまりは、
1回目 : 88.0 MB/s
2回目 : 90.5 MB/s
3回目 : 85.1 MB/s
で、平均87.9MB/s というところですね。
伝送速度(ダウンロード速度)の計測結果
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エックスサーバー(xserver) → ファイアバード(firebird) |
ファイアバード(firebird) → エックスサーバー(xserver) |
平均値 | 56.4 MB/s | 87.9 MB/s |
最小値 | 49.4 MB/s | 85.1 MB/s |
最大値 | 60.3 MB/s | 90.5 MB/s |
中央値 | 59.4 MB/s | 88.0 MB/s |
大きな値ほどパフォーマンスが良いことになります。
PHP処理速度の計測方法
PHP処理速度の計測方法は、これもいたって簡単です。
Free PHP Benchmark Performance Script に提供されているPHP ベンチマーク用スクリプトで試しただけです。
これは、先のサイトからPHPスクリプトをダウンロードして、計測したいサイトへアップロードし、そのPHPへアクセスするだけです。
実行したイメージ
それぞれのサーバーで、同じようにアクセスすればOKです。
細かい処理は、先のサイトからソースコードをダウンロードしてみてください。ただの文字列制御のループ処理を計測しているにすぎません。
これを使って、それぞれのサイトで11回計測して、その平均値で比較してみましょう。
PHP処理速度の計測結果
エックスサーバー(xserver)のPHP処理速度結果
Free PHP Benchmark Performance Script
Test
Test
Test
Test
Test
Test
Test
Test
Test
Test
Test
Lowest time: 28 ms , Highest time : 32 ms
Average of all 11 times: 30 ms
Average of middle 9 times: 30 ms
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平均30ms というところですね。
ファイアバード(firebird)のPHP処理速度結果
Free PHP Benchmark Performance Script
Test
Test
Test
Test
Test
Test
Test
Test
Test
Test
Test
Lowest time: 28 ms , Highest time : 31 ms
Average of all 11 times: 30 ms
Average of middle 9 times: 30 ms
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平均30ms というところですね。
PHP処理速度結果の計測結果
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エックスサーバー(xserver) |
ファイアバード(firebird) |
平均値 | 29.7 ms | 29.6 ms |
最小値 | 28.0 ms | 28.0 ms |
最大値 | 32.0 ms | 31.0 ms |
平均値2 | 29.7 ms | 29.7 ms |
平均値2は、最小値、最大値を除いた平均値
小さな値ほどパフォーマンスが良いことになります。
最後に、どっちがおすすめ?
意外!?でしたか?
以前からの記事をご覧いただいている方なら、それほど意外な結果ではないと思います。
伝送速度は、どう考えても(以前の記事で書いた)収容人数からして、ファイアバード(firebird)が優位であることは間違いありません。結果も思ったとおりの結果です。
ただ、PHPの処理速度は、あまり変わらないのは、逆に意外かもしれません。
このあたりは、エックスサーバー(xserver)がうまく制御しているということなのか?
あるいは、単に、共有しているユーザにヘビーユーザが少ないからなのか?
正確なところは不明ですが、QuadCore(4 core)のCPUですから、それほど負荷のかからない今回のようなPHP処理であれば、それほどの差がでないというのが本質かもしれません。
これらの結果は、速度を売りにしているエックスサーバー(xserver)としてはどうでしょう!?
一応、これは、あくまで参考程度の値ではありますけど、
差がほとんどない、むしろ伝送速度ではファイアバード(firebird)が優位となると
エックスサーバー(xserver)としても売りの速度があやしくなってしまいます。
使い勝手は、エックスサーバー(xserver)の方が多少分かりやすいとは思いますが、基本的な画面構成は、ほとんど同じです。
さて、あなたなら、どちらを選びますか?
参考:
計測した時間は、いずれも平日の午後3時前後に同じように実施しています。
一応、それなりに負荷がある時間帯ではありますから、それほど現実の値とずれているとは思えないと思います。
[ 2013.10.29追記 ]
計測したサーバーは、両者とも最近スペックアップした最新のサーバーではありません。
そのため、現在の最新スペックのサーバーでは、上記の情報と差があることがあります。
[ 2013.10.29追記 ]
利用料金と転送量の目安値は、以下のとおりです。
エックスサーバー(xserver)(X10):月額¥1,050 (転送量目安 : 2333 (GB/月))
ファイアバード(firebird) :月額¥525 (転送量目安 : 300 (GB/月))
最近の機能アップにより エックスサーバーの転送量は、かなりアップしました。
以前は、ファイアバードがかなり緩い設定だったので、割安感があったのですが、今では、すっかり、価格にみあった転送量の設定になったようです。
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