ConoHa VPS でローカル接続をしてみた
先にも書いたように、
ConoHa VPS でローカル接続するには、
ウェブブラウザで簡単に接続することができます。
では、早速、簡単に解説してみましょう。
ConoHa VPS コントロールパネルへログインする
いつものように ConoHa VPS コントロールパネルへログインします。
- ConoHa VPS のホームページ右上メニュの「コントロールパネル」をクリックします。
- コントロールパネル右上のログインボタンをクリックします。
- ConoHaアカウント、パスワードを入力し、ログインボタンをクリックし、ログインします。
ローカルネットワークを作成する
- 現在のローカルネットワーク一覧を表示する
画面左メニューの [ サービス ] - [ローカルネットワーク] をクリックすると、現在、作成されているローカルネットワーク一覧が表示されます。
最初は、何もないので上図のようにリストは何も表記されません。
そこで、ローカルネットワーク追加ボタンをクリックしてローカルネットワークを作成します。
- ローカルネットワークの追加を行う
上記のように必要な情報を設定するよう求められますが、選択できるのは、以下の3つのセグメントから1つを選択するだけです。
- 10.0.0.0/24
- 192.168.0.0/24
- 172.16.0.0/24
どれでも良いと思います。好きなものをどうぞ。個人的には、192.168.... のLAN用IPアドレスをよく使うので、それにしました。
選択を終えたら確認ボタンをクリックします。
- 確認し、決定ボタンをクリックする
設定した情報が一覧で表示されるので、内容に誤りがないか確認の上、決定ボタンをクリックします。
ボタンクリック後、ローカルネットワークの追加処理が実行され、追加処理を終えたら以下のように一覧画面が表示されます。
また、LANxxxx のラベルをクリックすると設定内容の詳細を確認するこができます。
少なくとも利用可能なIPv4アドレスの範囲ぐらいは確認しておきましょう。1~255 じゃないですから注意しましょう。
ここでいうローカルネットワークとは、一般的にLAN接続するためのハブのようなものと考えるとわかりやすいと思います。(さくらのVPSでは、「スイッチ」と呼ばれていた)
実際には、データセンター上では、既にローカル接続されていて、そのスイッチングする仮想ハブのようなものをここで作成しているような感じだと思います。
ローカルネットワークへ接続する
次に、先に作成したローカルネットワークへローカル接続したいサーバーを設定します。
この時、サーバーは停止状態でないと接続できないので注意が必要です。
まずは、ローカル接続したいサーバーを全てシャットダウンし、サーバー一覧画面を表示します。
- サーバー一覧画面からローカル接続するサーバーを選択する
ローカル接続したサーバーを停止します。
上記のようにサーバー一覧画面からもシャットダウンボタンがありますから、サーバーを選択し、シャットダウンボタンをクリックすれば停止できます。
停止できたら、サーバー一覧からローカル接続したいサーバーをクリックします。
- サーバーのネットワークを選択する
画面左メニューから、「ネットワーク」をクリックします。
上記のように2つのネットワークが見えるはずです。
1つは、インターネット接続用のネットワークです。
もう1つは、ローカル接続用のネットワークです。
ここでは、ローカル接続したいので、ローカル接続用のネットワークの欄右の設定ボタンをクリックします。
- サーバーのセグメント一覧からローカル接続するネットワークを選択する
ローカル接続で利用可能なローカルネットワーク(セグメント)の一覧が選択可能となっています。
(ここでは、一つしかローカルネットワークを作成していませんので、一つだけ選択できるうようになっていました。)
接続するローカルネットワーク(セグメント)を選択し、確認ボタンをクリックします。
- ローカル接続するローカルネットワークの確認を行う
確認画面が表示されますので、間違いなければ、決定をクリックし完了です。
設定処理が終わったら、自動的にネットワーク一覧画面に戻ります。その際、ローカル接続に関して情報が設定されていることに注意してください。
この接続設定作業をローカル接続したいサーバーすべてにおいて行います。
各接続したサーバーへローカルIPアドレスを設定する
ここまでは、仮想ながらサーバーのLANケーブルをスイッチングハブに接続したようなものです。
ここからは、サーバーでのLANの設定になります。
この設定方法は、各サーバーのOSによって異なります。
ここでは、Debian/Ubuntu と CentOS/ScientificLinux の2つについて簡単に解説しておきます。
まずは、停止したサーバーをコントロールパネルから、起動し、サーバーへログインします。
Deabin/Ubuntu の場合
- ネットワークデバイスの設定を行う
# interfaces を編集します。
$ vi /etc/network/interfaces
...
# The primary network interface
allow-hotplug eth0
auto eth0
iface eth0 inet static
address YYY.YYY.YYY.YYY
netmask 255.255.255.0
network YYY.YYY.YYY.0
broadcast YYY.YYY.YYY.255
gateway YYY.YYY.YYY.1
# dns-* options are implemented by the resolvconf package, if installed
dns-nameservers xxx.xxx.v.xxx
dns-search conoha.jp
allow-hotplug eth1
auto eth1
iface eth1 inet static
address 192.168.0.100
network 192.168.0.0
netmask 255.255.255.0
broadcast 192.168.0.255
|
上の赤文字部分を追加します。
IPアドレスは、ローカルなIPアドレスならなんでもOKのようです。
ここでは、192.168.0.100 としました。
- ネットワークの再起動を行う
# ネットワークの再起動を行います。
$ /etc/init.d/networking restart
[....] Running /etc/init.d/networking restart is deprecated because it may not r[warnble some interfaces ... (warning).
[....] Reconfiguring network interfaces...ifup: interface eth0 already configured
ifup: interface eth1 already configured
done.
|
eth1 が立ち上がればOKのはずです。
- 自局内pingでネットワークデバイスの設定が正しいか確認を行う
# eth1に割り当てたIPアドレスにpingを発行してみます。
$ ping 192.168.0.100 -c 10
PING 192.168.0.100 (192.168.0.100) 56(84) bytes of data.
64 bytes from 192.168.0.100: icmp_seq=1 ttl=64 time=0.054 ms
64 bytes from 192.168.0.100: icmp_seq=2 ttl=64 time=0.077 ms
64 bytes from 192.168.0.100: icmp_seq=3 ttl=64 time=0.077 ms
64 bytes from 192.168.0.100: icmp_seq=4 ttl=64 time=0.085 ms
64 bytes from 192.168.0.100: icmp_seq=5 ttl=64 time=0.063 ms
64 bytes from 192.168.0.100: icmp_seq=6 ttl=64 time=0.081 ms
64 bytes from 192.168.0.100: icmp_seq=7 ttl=64 time=0.081 ms
64 bytes from 192.168.0.100: icmp_seq=8 ttl=64 time=0.078 ms
64 bytes from 192.168.0.100: icmp_seq=9 ttl=64 time=0.077 ms
64 bytes from 192.168.0.100: icmp_seq=10 ttl=64 time=0.064 ms
--- 192.168.0.100 ping statistics ---
10 packets transmitted, 10 received, 0% packet loss, time 8999ms
rtt min/avg/max/mdev = 0.054/0.073/0.085/0.013 ms
|
eth1 が正しく設定できて、立ち上がっていれば、上記のようにpingが通るはずです。
CentOS/ScientificLinux の場合
- ネットワークデバイスの設定を行う
# ifcfg-eth1 を編集します。
$ vi /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-eth1
...
DEVICE=eth1
BOOTPROTO=static
BROADCAST=192.168.0.255
IPADDR=192.168.0.100
NETMASK=255.255.255.0
NETWORK=192.168.0.0
ONBOOT=yes
|
上の赤文字部分を追加します。
IPアドレスは、ローカルなIPアドレスならなんでもOKのようです。
ここでは、192.168.0.100 としました。
- ネットワークの再起動を行う
# ネットワークの再起動を行います。
$ /etc/init.d/network restart
...
インターフェース eth0 を活性化中: [ OK ]
インターフェース eth1 を活性化中: [ OK ]
...
|
eth1 が立ち上がればOKのはずです。
- 自局内pingでネットワークデバイスの設定が正しいか確認を行う
# eth1に割り当てたIPアドレスにpingを発行してみます。
$ ping 192.168.0.100 -c 10
PING 192.168.0.100 (192.168.0.100) 56(84) bytes of data.
64 bytes from 192.168.0.100: icmp_seq=1 ttl=64 time=0.054 ms
64 bytes from 192.168.0.100: icmp_seq=2 ttl=64 time=0.077 ms
64 bytes from 192.168.0.100: icmp_seq=3 ttl=64 time=0.077 ms
64 bytes from 192.168.0.100: icmp_seq=4 ttl=64 time=0.085 ms
64 bytes from 192.168.0.100: icmp_seq=5 ttl=64 time=0.063 ms
64 bytes from 192.168.0.100: icmp_seq=6 ttl=64 time=0.081 ms
64 bytes from 192.168.0.100: icmp_seq=7 ttl=64 time=0.081 ms
64 bytes from 192.168.0.100: icmp_seq=8 ttl=64 time=0.078 ms
64 bytes from 192.168.0.100: icmp_seq=9 ttl=64 time=0.077 ms
64 bytes from 192.168.0.100: icmp_seq=10 ttl=64 time=0.064 ms
--- 192.168.0.100 ping statistics ---
10 packets transmitted, 10 received, 0% packet loss, time 8999ms
rtt min/avg/max/mdev = 0.054/0.073/0.085/0.013 ms
|
eth1 が正しく設定できて、立ち上がっていれば、上記のようにpingが通るはずです。
このネットワークデバイスのIPアドレス設定作業をローカル接続したいサーバーすべてにおいて行います。
最後にpingコマンドで接続を確認してみる
pingコマンドで開通確認を行う
上記のようにすべてのサーバーのネットワークデバイスのIPアドレス設定作業を終えたら、
最後に サーバー間でpingを発行して確認してみましょう。
ここでは、192.168.0.100 と 192.168.0.101 をローカル接続のIPアドレスとしました。
# 192.168.0.101 から 192.168.0.100へpingを発行してみます。
$ ping 192.168.0.100 -c 10
PING 192.168.0.100 (192.168.0.100) 56(84) bytes of data.
64 bytes from 192.168.0.100: icmp_seq=1 ttl=64 time=5.98 ms
64 bytes from 192.168.0.100: icmp_seq=2 ttl=64 time=0.963 ms
64 bytes from 192.168.0.100: icmp_seq=3 ttl=64 time=0.837 ms
64 bytes from 192.168.0.100: icmp_seq=4 ttl=64 time=0.814 ms
64 bytes from 192.168.0.100: icmp_seq=5 ttl=64 time=0.632 ms
64 bytes from 192.168.0.100: icmp_seq=6 ttl=64 time=0.863 ms
64 bytes from 192.168.0.100: icmp_seq=7 ttl=64 time=1.07 ms
64 bytes from 192.168.0.100: icmp_seq=8 ttl=64 time=1.06 ms
64 bytes from 192.168.0.100: icmp_seq=9 ttl=64 time=1.61 ms
64 bytes from 192.168.0.100: icmp_seq=10 ttl=64 time=1.21 ms
--- 192.168.0.100 ping statistics ---
10 packets transmitted, 10 received, 0% packet loss, time 9010ms
rtt min/avg/max/mdev = 0.632/1.507/5.988/1.515 ms
|
先の自局内でのpingの速度とローカル接続間でのpingの速度の違いがわかるかと思います。
自局内 ping : 0.073 (平均)
ローカル接続間 ping : 1.507 (平均)
ローカル接続間 ping では、最初の5.98 ms とかなり遅いデータが出たので、平均値が悪くなっていますが、
実質 0.8 ms ほどのようです。(常に最初のpingが遅いみたいです。そのあとは、普通なのですが・・・。ちょっと、原因がわかりません。)
まあ、でもこの程度ではないかと思います。
ping が通らない場合は、iptale などのファイアウォール設定が絡んでいる場合があります。
$ /sbin/iptables -A OUTPUT -o eth1 -j ACCEPT
$ /sbin/iptables -A INPUT -i eth1 -j ACCEPT
|
今までは、特に意識せずとも1つしかネットワークデバイスが存在しなかったので問題になりませんでしたが、
ネットワークデバイスが2つ以上の場合は、このように明示的に
eth1 を指定する必要があります。
pingコマンドでインターネット接続と、ローカル接続の速さを確認してみる
ついでに、参考までに、さくらのVPS でローカル接続(無料)を使ってみたでも試したインターネット回線とローカルネットワーク回線の速度を比較してみます。
インターネット接続しているネットワーク間 と
ローカル接続しているネットワーク間 での速さの違いをping コマンドを使って確認してみました。
ネットワークの単純な接続イメージは、下図のようなイメージです。
同じサーバー間に、インターネット接続(eth0間)とローカル接続(eth1)を行っていますので、
この2つのサーバー間を それぞれのネットワーク間で pingコマンドを発行してみました。
以下は、その結果です。
# 以下の対象となっているサーバーは、物理的なサーバーは同じでネットワークの違いだけです。
$ ping 111.122.133.144 -c 10
PING 111.122.133.144 (111.122.133.144) 56(84) bytes of data.
64 bytes from 111.122.133.144: icmp_seq=1 ttl=64 time=6.85 ms
64 bytes from 111.122.133.144: icmp_seq=2 ttl=64 time=0.568 ms
64 bytes from 111.122.133.144: icmp_seq=3 ttl=64 time=0.879 ms
64 bytes from 111.122.133.144: icmp_seq=4 ttl=64 time=0.530 ms
64 bytes from 111.122.133.144: icmp_seq=5 ttl=64 time=0.792 ms
64 bytes from 111.122.133.144: icmp_seq=6 ttl=64 time=0.523 ms
64 bytes from 111.122.133.144: icmp_seq=7 ttl=64 time=0.580 ms
64 bytes from 111.122.133.144: icmp_seq=8 ttl=64 time=1.15 ms
64 bytes from 111.122.133.144: icmp_seq=9 ttl=64 time=1.96 ms
64 bytes from 111.122.133.144: icmp_seq=10 ttl=64 time=0.515 ms
--- 111.122.133.144 ping statistics ---
10 packets transmitted, 10 received, 0% packet loss, time 9007ms
rtt min/avg/max/mdev = 0.515/1.436/6.859/1.857 ms
$ ping 192.168.0.101 -c 10
PING 192.168.0.101 (192.168.0.101) 56(84) bytes of data.
64 bytes from 192.168.0.101: icmp_seq=1 ttl=64 time=5.48 ms
64 bytes from 192.168.0.101: icmp_seq=2 ttl=64 time=0.967 ms
64 bytes from 192.168.0.101: icmp_seq=3 ttl=64 time=0.635 ms
64 bytes from 192.168.0.101: icmp_seq=4 ttl=64 time=0.749 ms
64 bytes from 192.168.0.101: icmp_seq=5 ttl=64 time=0.653 ms
64 bytes from 192.168.0.101: icmp_seq=6 ttl=64 time=0.763 ms
64 bytes from 192.168.0.101: icmp_seq=7 ttl=64 time=0.797 ms
64 bytes from 192.168.0.101: icmp_seq=8 ttl=64 time=1.21 ms
64 bytes from 192.168.0.101: icmp_seq=9 ttl=64 time=0.597 ms
64 bytes from 192.168.0.101: icmp_seq=10 ttl=64 time=0.611 ms
--- 192.168.0.101 ping statistics ---
10 packets transmitted, 10 received, 0% packet loss, time 9005ms
rtt min/avg/max/mdev = 0.597/1.246/5.482/1.423 ms
|
上記のとおり、それほどの差がありませんでした。
実際には、これを10回程度繰り返しましたが、それほどの違いがありませんでしした。
一応、ローカル接続が 1Gbps で接続されているので、早いのかなと思いきや、結果は、それほど変わらずでした。
この結果からすれば、おそらく同じ 1Gbps で接続されているんだろうなという想像です。
もちろん、このローカル接続用のネットワークカードも仮想化されているので、物理的には、同じネットワークカードを利用していることも考えられます。
このあたりは、想像の域を超えません。
とりあえず、こんな感じです。
さくらのVPSのやり方ともそれほどの差はないようですね。
そもそもConoHa VPSでは、リリース当初からローカル接続が可能でしたが、当時は有料でした。
しかし、
さくらのVPS でローカル接続(無料)を使ってみた でもお知らせしたように ConoHa VPS で無料提供されるや否や即日無料提供開始となりました。
ConoHa VPSは、リリース当初の売りとしては、以下のようなものがありました。
- ローカル接続ができる
- IPv6ができる
- 初期設定が無料
これらの上2つは、さくらのVPSが無料提供したのに合わせて ConoHa VPSでも無料提供されてしまって、特徴ではなくなってしまった感は否めないところでしょう。
残っているのは、初期設定無料、加えて最低利用期間1ヶ月という使がっての良さぐらいになってしまったのは、非常に残念な感じもしますね。
まだまだ、これからいろんなサービスの提供などを考えているのだろうと思いますので、今後に期待したいところでしょうかね。
ConoHa VPSに興味のある方は、以下からのどうぞ。
お試し期間は、
15日間あります。無くなりました。
新規ユーザ登録で無料クーポン1,500円分が自動的に付与されますので、1,500円無料で試すことができます。
ConoHa VPSは、http://www.conoha.jp/ からどうぞ。
口コミ・評判
口コミ・評判を投稿 :